2026年9月

2026年9月 AIツール障害まとめ・稼働レポート

ChatGPT・Claude・Gemini をはじめ主要AIツール18サービスの稼働状況を常時監視。2026年9月に各社の公式ステータスへ記録された障害を振り返ります。

障害件数
33
影響のあった提供元
7
合計ダウンタイム
169時間25分
平均稼働率
98.19%

最長の障害: Anthropic(99時間21分)

提供元別の集計

提供元障害件数ダウンタイム最悪状態稼働率
Cursor1026時間54分大規模障害96.26%
Anthropic8108時間30分一部障害84.93%
OpenAI58時間27分大規模障害98.83%
GitHub414時間37分大規模障害97.97%
ElevenLabs33時間50分一部障害99.47%
Perplexity22時間59分大規模障害99.59%
Stability AI14時間8分一部障害99.43%

件数・ダウンタイムは、公式ステータスに記録された「一部障害以上かつ復旧済み」の障害のみを対象に集計しています(軽微な遅延や継続中の項目は除外)。稼働率はそれにもとづく独自推定で、各社の公式値ではありません。日本時間(JST)の暦月で集計しています。

この月のハイライト

2026年9月の重大障害は31件、合計10,036分でした。影響を受けた提供元は7社で、件数が最も多かったのは Cursor(9件)、次いで Anthropic(8件)、OpenAI(5件)、GitHub(4件)です。

合計時間の6割近く(5,961分)は、Anthropic の「Windows 版 Claude Cowork の機能低下」1件によるものです。9月11日0:54から15日4:14(日本時間)まで約4日間続きましたが、影響は Windows 上の Cowork に限られ、claude.ai や API は対象外でした。この1件を除くと月の合計は4,075分で、8月(4,153分)とほぼ同じ水準です。

もっとも深刻だったのは9月26日7:58〜8:54の OpenAI「Codex の障害」です。Codex Web・CLI・VS Code 拡張・Codex API がそろって完全停止(最上位の規模)となり、約56分続きました。Anthropic でも9月29日23:21から約2時間、claude.ai・Claude Code・Cowork・API の全体でエラーが上昇しています。

Cursor は9件中6件が、新機能「Grok Bot」まわりの不調でした(9月16日23:27からの約6時間半、18日夜から19日朝にかけての2回など、合計約19時間)。新しく出た機能に障害が集中するのは OpenAI の「ChatGPT Work」も同じで、重大障害3件(9月1日0:04からの約5時間24分など)に加え、軽微な劣化としても少なくとも5件が記録されています。

開発基盤では、GitHub が9月16日16:20から約10時間半「Gemini 3.8 Flash の劣化」を記録しました。Copilot から Google のモデルを使う部分で、上流のモデル提供元の不調がそのまま GitHub の障害として現れた例です。9月13日には複数の GitHub サービスにまたがる障害(約1時間半)があり、Copilot のコードレビューも2回停止しました。

画像生成では Stability AI が9月15日1:33から約4時間、生成APIで500エラーが続きました。

傾向と所感

今月も上流から下流への連鎖がはっきり見えました。9月3日22:26に Anthropic が「複数モデルのエラー上昇」を告知した15分後に Cursor が最上位の規模で障害を告知し、51分後には「Anthropic モデルのエラー上昇」を別途告知しています。同じ夜には OpenAI でも ChatGPT と Codex のエラー上昇(軽微)が記録されました。

件数を押し上げたのは、各社とも出たばかりの機能でした。Cursor の Grok Bot、OpenAI の ChatGPT Work はいずれも短い障害を繰り返しています。新機能を業務に組み込む場合は、しばらく代替手段を用意しておくのが無難です。

軽微な劣化(遅延レベル)は72件で、多い順に OpenAI 24件・Cursor 22件・GitHub 10件でした。OpenAI は重大障害が5件と少ない一方、欧州や APAC など地域限定のエラーや、プラン別のエラー上昇を細かく告知しています。

稼働率は Anthropic が84.93%と最も低く出ていますが、これは上記の Windows 版 Cowork の長期劣化1件でほぼ説明がつきます。この1件を除いた Anthropic の稼働率は約98.7%です。影響範囲の狭い障害でも、公式が「一部障害」として長く掲げていれば数値上は大きく響く点は差し引いて見てください。

このレポートの見方

件数とダウンタイムは、各提供元の公式ステータスに記録されたインシデントのうち「一部障害以上(実質的に使えない規模)かつ復旧済み」のものだけを集計しています(日本時間の暦月)。遅延などの軽微な劣化や、解決が告知されていない継続中の項目は、数値が実体以上に大きく見えるのを避けるため合計から除外しています。

月末時点で OpenAI の2件(サポートチャットの停止と、9月30日からの ChatGPT・Codex・API のエラー上昇)が未解決でしたが、いずれも軽微以下の規模のため集計には影響しません。

今月の合計の約6割は Anthropic の Windows 版 Cowork の劣化1件です。月全体の傾向を読む際は、この分を差し引くと実態に近くなります。

稼働率は、上記の重大な障害時間にもとづく当サイトの独自推定で、各社の公式SLA値ではありません。

個々のインシデントのタイトル・規模・継続時間と公式リンクは、各サービスの「過去の障害履歴」ページで確認できます。