2026年10月

2026年10月 AIツール障害まとめ・稼働レポート

ChatGPT・Claude・Gemini をはじめ主要AIツール18サービスの稼働状況を常時監視。2026年10月に各社の公式ステータスへ記録された障害を振り返ります。

障害件数
41
影響のあった提供元
7
合計ダウンタイム
213時間0分
平均稼働率
97.8%

最長の障害: Anthropic(148時間35分)

提供元別の集計

提供元障害件数ダウンタイム最悪状態稼働率
Anthropic11155時間14分大規模障害79.14%
GitHub1018時間52分大規模障害97.46%
Cursor76時間52分一部障害99.08%
OpenAI619時間18分一部障害97.41%
ElevenLabs49時間35分一部障害98.71%
Runway22時間51分大規模障害99.62%
Groq118分一部障害99.96%

件数・ダウンタイムは、公式ステータスに記録された「一部障害以上かつ復旧済み」の障害のみを対象に集計しています(軽微な遅延や継続中の項目は除外)。稼働率はそれにもとづく独自推定で、各社の公式値ではありません。日本時間(JST)の暦月で集計しています。

この月のハイライト

2026年10月の重大障害は41件、合計12,780分でした。影響を受けた提供元は7社で、件数が最も多かったのは Anthropic(11件)、次いで GitHub(10件)、Cursor(7件)、OpenAI(6件)です。ほかに ElevenLabs が4件、Runway が2件、Groq が1件でした。

合計時間の約7割(8,915分)は、Anthropic の「platform.claude.com のエラー上昇」1件によるものです。10月7日22:25から14日3:00(日本時間)まで約6日間、公式ステータス上で続きました。この1件を除くと月の合計は3,865分で、9月(同じ条件で4,204分)や8月(4,153分)を下回ります。

GitHub は10件のうち8件が最上位の規模でした。長かったのは、10月6日4:11からの Actions の障害(約3時間38分)、7日4:57からの「複数サービスの劣化」(約3時間43分)、21日23:52からの Pull Request と Webhook の遅延(約4時間30分)です。

OpenAI では、10月7日11:00から20:53まで約9時間54分、デスクトップアプリの最新版で「ChatGPT Work のスレッドを新規作成できない」状態が続きました。16日1:29には「広範囲の機能劣化」が約2時間27分ありました。

Anthropic の11件のうち7件は、10月24日から28日にかけての Claude Sonnet 5.5・Fable 5.1 などのエラー上昇です。24日8:37には3モデル(Fable 5.1・Sonnet 5.5・Haiku 5.5)で最上位の規模のエラー上昇を告知し、約1分後に Cursor が「Grok モデルが利用不可」の障害(約41分)を、その約3分後に GitHub が「Grok 4.6・4.7 のサービス問題」(軽微)を告知しています。ほぼ同時刻に3社で起きましたが、公式の告知からは共通の原因かどうかは分かりません。

ElevenLabs は4件・575分でした。10月9日1:09からの吹き替え(Dubbing)の遅延・失敗が約6時間、SIP 通話まわりの障害が10月6日19:28からの EU エージェント(約2時間23分)と9日0:00からの約44分の2回です。Cursor は7件・412分で、多くが Cloud Agents や Grok Bot まわりでした(10月7日4:27からの約2時間39分など)。

Runway では10月18日3:55から約2時間24分、公式が「Scheduled Maintenance(計画メンテナンス)」の題で最上位の規模として記録した項目があります。計画された作業でも、公式の分類のまま障害として集計される点に注意してください。

傾向と所感

今月は長期の1件が合計の約7割を占めました。Anthropic の稼働率は79.14%と低く出ていますが、この1件を除くと約99.1%です。影響範囲が限られた障害でも、公式が長く「一部障害」として掲げていれば数値上は大きく響きます。

件数では Anthropic と GitHub が多く、最上位の規模が多かったのは GitHub でした(10件中8件)。Actions・Pull Request・Webhook など、開発の流れそのものに関わる部分の障害が目立ちます。

新しいモデルや機能まわりの障害が続きました。Anthropic の Sonnet 5.5・Fable 5.1、Cursor と GitHub の Grok まわりがその例です。新しいモデルを業務に組み込む場合は、しばらく別のモデルへ切り替えられるようにしておくのが無難です。

軽微な劣化(遅延レベル)は85件で、多い順に OpenAI 32件・Cursor 25件・GitHub 14件でした。重大障害41件の約2倍にあたります。

このレポートの見方

件数とダウンタイムは、各提供元の公式ステータスに記録されたインシデントのうち「一部障害以上(実質的に使えない規模)かつ復旧済み」のものだけを集計しています(日本時間の暦月)。遅延などの軽微な劣化や、解決が告知されていない継続中の項目は、数値が実体以上に大きく見えるのを避けるため合計から除外しています。

月末時点で未解決の項目はありません。

今月の合計の約7割は Anthropic の1件です。月全体の傾向を読む際は、この分を差し引くと実態に近くなります。

ElevenLabs の公式ステータスは、過去の障害の一部を別のIDで重ねて公開していました。同じ内容は1件として数えています。

稼働率は、上記の重大な障害時間にもとづく当サイトの独自推定で、各社の公式SLA値ではありません。

個々のインシデントのタイトル・規模・継続時間と公式リンクは、各サービスの「過去の障害履歴」ページで確認できます。